この度、マリオットからベストウェスタンへのステータスマッチを試してみましたので、その方法や結果、獲得したステータスの有効期限などついてご紹介したいと思います。
ベストウェスタンホテルとは?
「ベストウェスタン」こと正式名「ベストウエスタンホテルズ&リゾーツ」(Best Western Hotels&Resorts)はアメリカ発祥のホテルチェーン。世界110の国と地域に4,200軒以上のホテルを展開し、独自のロイヤルティプログラムの会員数は3,800万人ということで、世界最大規模となっています。
とまあ規模はすごいのですが、中価格帯のビジネスホテルを主に展開しているチェーンなので、マリオットというか、旧SPGのようなラグジュアリーブランドではありません。しかしながら、特に海外にあるベストウェスタン系のホテルにはスイートルームの設定があるところも少なくないので、ビジネスホテルから比較的リーズナブルな価格帯のシティホテルまでをカバーしているチェーンだと思っておけば良いかと思います。
日本にもそれなりの数系列ホテルがありますが、リブランドによるオープンが多くてちょっと存在感が弱い気がします。基本的には、日本では「ちょっと価格帯高めのビジネスホテル」として展開している感じです。
ホテルチェーン全体として、アメリカに約1,900軒、ヨーロッパに約1,500軒、アジア及び中東エリアには約110店舗となっていますから、アジアにいるとそこまで利用の機会は多くないかもしれません。ただ、アメリカはもちろんのこと、ヨーロッパでも広く展開しているため、旅行の際にはなかなか使い勝手が良いホテルチェーンだと思います。
上級会員として泊まりたい!
この度、たまたまヨーロッパにある某都市に出張をすることになったのですが、私が上級会員資格(と言っても、下の記事でご紹介したSPGアメックスを所有しているだけですが)を保有しているマリオット系のホテルはどこも高く、1日あたり約1万円の会社からの補助ではとても泊まれそうにありませんでした。
となると、私の場合、次に候補になるのはIHG系のホテルです。
その都市にはホリデイインが1軒あり、価格的にはちょっと自腹を切る程度で何とかなりそうだったのですが、レビューをチェックしてみたところシャワーに関する不満がたくさん。危険な匂いがしたため候補から外すことに。
そこで白羽の矢が立ったのがベストウェスタンホテルでした。せっかくならロイヤルティプログラムがあるような大手チェーンを利用したいなとは思っていたのですが、ここならマリオットからのステータスマッチができますから、都合が良いなと考えたのです。
ちなみに、「ステータスマッチ」というのは、他のホテルチェーンのロイヤルティプログラムで上級会員の場合に、自分のところのチェーンでもそれに見合ったステータスを付与するから贔屓にしてね、といった感じのものです。
ステータスマッチ
ということで、今回は世界最大のホテルチェーンである「マリオット・インターナショナル」(Marriott International)のロイヤルティプログラム「マリオット ボンヴォイ」(Marriott Bonvoy)からベストウェスタンのロイヤルティプログラムである「ベストウェスタンリワード」(Best Western Rewards)へのステータスマッチを試みました。
方法なのですが、まずは公式サイト(https://www.bestwestern.jp/)にアクセスしてベストウェスタンリワードへの会員登録(無料)を済ませ、会員番号を手に入れる必要があります。「ローマ字表記でのご入力をお願いいたします」とはっきりと書かれていますから大丈夫だとは思いますが、日本語で入力しないよう注意してください。
会員番号を入手したら、次にステータスマッチプログラムである「ステータスマッチ・ノーキャッチ・プログラム」のページ(https://www.bestwestern.jp/best-western-rewards/status-match)にアクセスし、申請のためのテンプレートである「ステータスマッチ雛形」(下図の左下)をダウンロードします。
雛形は英語版とフランス語版の2種類が存在し、英語版の主要箇所は以下のような感じになっています。
これに記入し、記載のメールアドレスに添付ファイルとして送る形で申請することになります。例えば私の場合であれば、「Current competitor loyalty program」(競合他社のロイヤルティプログラム)の欄に「Marriott Bonvoy」と記入し、「Current competitor loyalty program elite level」(競合他社のロイヤルティプログラムにおけるエリートレベル)のところに「Gold Elite」と記入しました。もちろん、マリオット以外のホテルチェーンのロイヤルティプログラムからマッチの申請をしたい場合は、それに合わせて記載すれば問題ありません。「we will match your elite status in any other hotel loyalty program」(他のいかなるホテルロイヤルティプログラムからでもステータスマッチを行います)なんて書かれていますから、IHGだろうとヒルトンだろうと、マッチしてもらえる可能性は十分あるのだと思います。
ちなみに、PDFファイル中の2番目の項目に書かれている通り、申請に必要なのはこのPDFファイルのみではなく、競合他社のロイヤルティプログラムにおけるステータスを証明する書類も必要になります。「Include this form and a copy of your current competitor statement OR a copy of your current competitor card, and send them...」(こちらの申請フォームと競合他社のロイヤルティプログラムにおけるステートメントもしくは会員カードのコピーを、、、)となっていますから、例えば、エリートステータスを示す「会員カード」が手元にあるのであれば、それの写真を撮って添付すれば大丈夫です。私の場合はそれがなかったので、マリオットの公式サイトのアカウントページにアクセスし、自分の名前とステータス名が表示されたページのスクリーンショットを添付しました。
申請フォームとステータスの証明をメールで送信すると、まず受け取った旨が記載された自動返信のメールが届きます。私は2019年1月に申請を行ったのですが、メール送信から2日後に担当者から返信がありました。そこには「本人確認のため、住所を書いて返信してください」といったようなことが書いてあったため、会員登録の際に入力したのと同じ住所を記載して返信したところ、その返信の翌日にエリートステータスを「ダイアモンドセレクト」にアップグレードした旨連絡がありました。
ちなみに、ベストウェスタンリワードにおける会員ランクは以下のような感じになっています。
実は英語版のページには問題がないのですが、日本語版のページには上図のように誤植があります。一番右から二番目の会員ランクが正しくは「ダイアモンド」で、一番右が正しくは「ダイアモンドセレクト」です。ということで、マリオットの「ゴールドエリート」はベストウェスタンリワードでは、最高ステータスである「ダイアモンドセレクト」にマッチしてもらえるようです。
随分とまた大盤振る舞いだな、、、なんて思ってしまいましたが、ステータスマッチの狙いを考えれば、このくらいやった方が効果があるということなのかもしれません。
会員カードと有効期限
担当者からのメール連絡の後、公式サイトでアカウントを確認してみると、確かに会員ステータスがアップグレードされていました。ちなみに、今回私は新規に会員登録をしてすぐにステータスマッチを申請しましたから、宿泊実績やポイント数はもちろんゼロのままです。ゼロなのに最上級会員という点が面白いですよね。
この状態で公式サイトもしくは専用のスマホアプリで宿泊予約をすれば、上級会員としての扱いを受けることが可能なわけですが、それとは別に会員カードも郵送されます。私の場合、カードが届いたのは、ステータスがアップグレードされてから1か月と4日が経過したタイミングでした。アジア地域を統括するオフィスはタイ王国のバンコクにあるようで、そこから航空便で送られてきました。
届いたのは2019年2月で、有効期限は「2021年1月31日」となっていますから、約2年間最上級会員としての特典を楽しめるということになります。
まとめ
ということで、今回はベストウェスタンのロイヤルティプログラムをターゲットとしたステータスマッチについてご紹介しました。
SPGアメックスを所有するだけで手に入るマリオットの「ゴールド」でベストウェスタンの最上級会員である「ダイアモンドセレクト」が手に入るということで、これはなかなか美味しいですね。しかも有効期限は約2年間ということで、比較的長くベネフィットを楽しめそうです。
例えば、同じホテルチェーンに属するホテルであっても、はっきり言って個々のホテルによる差はかなり大きいです。「あそこのシェラトンは素晴らしかったのに、このシェラトンはひどい!」なんていうのは普通にある話です。ですから、様々なホテルチェーンの上級会員資格を持っていると選択肢が一気に広がり、旅をより楽しめるようになります。「ステータスマッチ」という非常に魅力的なプログラムを上手に使いこなしたいものですよね。
さて、ダイアモンドセレクトの威力はいかほどか?
現在ワクワクしながら当日が来るのを楽しみに待っているところです。
後日、宿泊レポートをアップする予定ですので、乞うご期待!