とある飛行機好きの生活向上ブログ

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(最新情報)中国でインターネット規制を回避する方法。VPN接続よりも安定・高速なShadowsocks。GmailやLINEは利用可能か?

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今回は、中国におけるインターネット規制を回避する方法についてご紹介したいと思います。

 

インターネット規制


中国がアメリカに次ぐ世界第2位の超大国になって久しいわけですが、日本のような民主主義国家とは異なり、国家運営のポリシーとして共産主義が採用されているため、実生活の面でも日本とは異なる部分が色々と存在します。

 

そして、我々にとって特に影響が大きいのはやはり中国には「インターネット規制」がある点です。

 

ご存知の方もいるかとは思いますが、中国政府は特定のホームページやインターネット関連サービスをブロックしています。具体的には、日本人の多くが利用している韓国のスマートフォンアプリである「LINE(ライン)」は中国では使えませんし、若者に人気がある「Facebook(フェイスブック)」や「Instagram(インスタグラム)」、私が大好きな「Twitter(ツイッター)」にもアクセスができないようになっています。

 

近年、中国を訪れる日本人は増えており、在留邦人も最新の統計によると約12万4千人ほどいるそうです。読者の皆さんの中にも、頻繁に中国出張に行っているなんていう方がいらっしゃるのではないでしょうか。

 

短期滞在にしても長期間暮らすにしてもネット規制というのは非常に厄介です。もちろんLINEがなくても生きていけるとは思いますが、好きなサービスを自由に利用できる環境が理想であるのは言うまでもありません。

 

ただ実は、このネット規制を回避するのは実に簡単です。現に私は今、北京でTwitterのタイムラインをチェックしながらこの記事を書いています。

 

しかしながら、規制を「しっかりと回避」するにはちょっとした知識が必要であり、そういったことに疎い人が少なくないのもまた事実です。

 

ネットで情報を調べると色々と出てはくるのですが、中国在住ではない方がブログ等で発信しているケースが多く、情報が古くてあまり参考にならないことが間々あります。

 

そんなわけで、今回は現在進行形でベストと思われるネット規制回避方法をご紹介したいと思います。

 

規制を回避する方法


中国国内(香港は除く)におけるネット規制を回避する方法ですが、代表的なものとして以下の3つが挙げられます。

 

  1. 香港経由でアクセス可能なSIMカード
  2. VPN接続
  3. Shadowsocks


以下、順番にざっと説明していきます。

 

1、香港経由でアクセス可能なSIMカード


香港は現在ネット規制の対象外ですから、香港にあるゲートウェイからインターネットに接続すれば制限は回避可能です。

 

これを手っ取り早く実現することのできるSIMカードがAmazon(アマゾン)等で日本にいながら簡単に手に入りますから、短期滞在であればそれを利用するのがベストだと思います。現地で利用可能なSIMカードはやはりあった方が便利なわけですが、中国本土に着いてから空港等で購入したものでは規制がかかってしまいます。

 

ちなみに、私が持っているのはこちらのSIMカードです。

 

sfcmiler.hatenablog.com

 

渡航の度にチェージするタイプなので1枚持っておけば繰り返し使えますし、テザリングも可能ですから複数人で回線をシェアしたり、ノートパソコンで仕事をする際などにも重宝します。

デメリットとしては、単位通信量あたりの利用料が割高である点です。なのでやはりあくまで短期滞在者向けであって、基本的には在住者向けではありません。もっとも、経済的に余裕のある駐在員であればこれをずっと使い続けるのもありかもしれませんが。

 

2、VPN接続


ネットで規制回避の方法を検索してヒットするのは基本的にこれです。

「VPN(Virtual Private Network, 仮想専用線)接続」のイメージとしては、規制のない場所(香港、日本、台湾、韓国など)まで中国政府に見つからないようにトンネルを掘って進み、その場所からインターネットにアクセスする方法です。

 

なので、ウェブサイト等のアクセスされる側からは、あたかも香港や日本等の中国本土ではない場所からアクセスしているように見えるわけです。すごく雑に言えば、「接続元を偽装する」やり方とも言えます。例えば、日本の「AbemaTV(アベマティーヴィー)」は外国からのアクセスをブロックしていますが、日本のサーバー経由でVPN接続することにより海外からも視聴可能です。

 

sfcmiler.hatenablog.com

 

具体的な利用方法ですが、VPN接続サービスのプロバイダーと契約をして利用する形になります。接続方法等は各プロバイダーごとにマニュアルが提供されていますからそれに従えば大丈夫です。専用アプリを提供しているところも多いので苦労することはまずないかと思います。料金はプロバイダーに依りますが、だいたいどこも通信容量無制限で月千円程度です。

 

私は以下の3社と契約をして使い比べてみたので、ざっと感想を述べておきます。

 


まず「セカイVPN」ですが、これは日本の「インターリンク」という会社のサービスです。もちろん全て日本語で表記されていて、日本人に最もよく知られたプロバイダーであると言えます。私も最初はこれを長い間使っていたのですが、うまく接続できないことが何度もあり最終的に解約しました。あとは、他のサービスを経験した今なら言えることですが、回線速度は遅めです。ただ、無料お試し期間があるので、とりあえず最初はこれを試してみても良いかとは思います。

 

私がセカイVPNから乗り換えた先が「VyprVPN」です。これは「Golden Frog GmbH」というスイスの会社が提供しているサービスで、とにかく利用可能なサーバー数が多いのが特徴です。私はこのサービスを推している某ブログを見たことがきっかけで契約しました。感想ですが、一長一短です。日本や香港のサーバーに繋がらない時でもなぜかモルディブのサーバー経由では接続できたりと、サーバーの多さを有り難く感じることもありましたが、回線速度自体は明らかに遅めで、動画のストリーミングに耐えられないことが多かったです。後々知ったことですが、回線の質自体がそもそもあまり高くなく、さらにこの会社は「インターネットを取り戻そう!」などと言って中国政府への批判を繰り返しているので、完全に「出る杭」になってしまっているようです。お勧めしません。

 

そして現在私が利用しているのが「ExpressVPN」です。これはアメリカの会社が提供しているサービスですが、現状ここがベストなプロバイダーであると一般的には言われています。特徴としては、名前からもわかるわけですが、回線品質の向上にお金をかけているので通信速度が速いです。VPN接続をしたいのであれば、迷わずここにしておけば良いかと思います。

 

なお、以下のリンクから申し込めば、30日間無料で利用することができます。

 

Get 30 free days of ExpressVPN!

 

英語表記のページが表示されますが、上部にある言語ボタンで日本語表示に切り替えることが可能です。

 

簡単に接続するためのアプリがパソコン版、スマホ版共に提供されていますから、それをダウンロードして使う形になります。日本にいてももちろん利用可能ですから、中国への渡航予定がある方は事前に設定等を済ませておくことをお勧めします。

 

3、Shadowsocks


基本的にはVPN接続を利用すれば十分なので、ここで記事執筆を終えても決して悪くないような気はしています。

 

しかしながら、「VPN接続のブロック」というのは現実的には可能でして、たまに中国政府が意図的にそれを実行する時があります。

 

実は、一昨日(2019年3月4日)から現在(2019年3月6日)まで、「ExpressVPN」はほぼ繋がらない状況が続いています。

 

3月5日には、公式サイト上にこんなメッセージが出ていました。

 

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現在(3月6日)出ているのはこちら。

 

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物事には必ず理由があるわけですが、実は昨日(2019年3月5日)から中国の国会に相当する「全人代(全国人民代表大会)」が始まったのです。これが理由でほぼ間違いないだろうと思います。

 

とまあそんなわけで、たまにこういうことがあります。

 

しかし、それでもまだ私は全く不自由してません。LINEも問題なく使えています。

 

私は「UCSS」(https://undercurrentss.com/jp/)という韓国の会社が提供する接続サービスも利用しているのですが、こちらは全く問題なく使えています。この会社のサービスは「Shadowsocks」というオープンソースソフトウェアを利用した接続サービスであり、VPN接続とは違い、プロキシによる接続です。VPN接続とは異なり、瞬時と言っても良いくらい素早く接続でき、非常に安定した通信が可能な上、回線速度もかなり速いです。はっきり言って、これを一度使ってしまうとVPN接続なんて遅過ぎて使えなくなるかと思います。このサービスのおかげで、私の中国滞在中の生活の質が劇的に向上しました。

 

とりあえず公式サイトのスクリーンショットを何枚か貼っておきます。

 

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ほぼ完璧なサービスなのですが、強いてデメリットを挙げるとすれば、「日本語対応が完全ではない」点と「利用料が若干割高」な点です。

韓国の会社ということもあり、日本語化されているページも少なくはないのですが、まだ完全ではありません。ほんの少しだけ英語の知識が必要になります。利用料に関しては、例えば私が契約しているのは「月50GBまで、1年契約、89米ドル」というプランです。月換算で現在のレートだと約820円ですから全く高くはないと言えます。ただ、毎日高画質な動画を長時間視聴するような方だと50GBではもしかしたら足りないかもしれません。その場合は「月200GBまで、1年契約、178米ドル」、「容量無制限、1か月、33米ドル」といったプランの利用を検討することになるかと思います。なのでまあ、とんでもない量の通信をするような方であっても、月4千円出せば使い放題ということになります。

 

なお、ちょっとマニアックな話ではありますが、P2Pの利用は禁止ですから注意してください。使いたい場合はExpressVPNを利用することになるかと思います。

 

接続自体はアプリ経由で行うことになるので非常に使い勝手は良いです。私は常に繋ぎっぱなしにしているので、そもそもオン・オフというのを意識する必要すらありません。

 

こちらのサービスの契約方法ですが、以下のリンク先で行うことができます。

 

Portal Home - UCSS

 

英語のページが表示されるかと思いますが、上部の言語選択ボタンで日本語を選べば切り替わります。

 

支払いを済ませればすぐに使い始めることができます。
今までVPN接続しか利用したことのない方であれば、あまりの使い勝手の良さに驚くのではないでしょうか。

 

まとめ


ということで以上、中国のインターネット規制を回避する方法についてご紹介させていただきました。

 

結論としては、現状ではShadowsocks専用プロバイダーである「UCSS」を利用するのがベストだと思います。

 

もちろんそれだけでも十分だとは思いますが、私は「コスパ」及び「複数の接続方法が利用可能であることの安心感」も重視しているので、「UCSSとExpressVPN」の両方を今後も利用していく予定です。それでも月2千円あれば足りますから、当ブログのタイトルでもある「生活向上」にかけるコストとしては決して高くないかなと。

 

ネット上には「中国ではLINEは使えない」なんていう記述で溢れているわけですが、これはある意味正しくてある意味間違っているんですよね。ちょっとしたITリテラシーさえあれば全く問題にはならないわけです。

 

とりあえず2019年3月6日時点では、Gmail等のGoogle(グーグル)系サービス、LINE、Facebook、Instagram等、何もしなければ本来なら中国本土からは利用できないサービスは問題なく利用できています。

 

ちなみに、私は普段北京にいることが多く、特定サイトや各種アプリの利用可否状況の確認が可能です。必要な方はいつでも気軽にTwitter(檸檬紅茶 (@superflyer2015) | Twitter)経由でご連絡いただけたらと思います。

 

とまあそんなわけで、当記事が皆様の快適な中国ステイのために少しでも役立てば幸いです。

 

(※2019年9月14日追記)

「かべネコVPN」という国産のプロバイダーに関して記事を書きましたので、興味のある方はこちらもぜひチェックしてみてください。

 

chinalover.hatenablog.com