とある飛行機好きの生活向上ブログ

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(コロナバブル)上がり続ける日経平均株価。今から株や投資信託を始めても間に合うのか?

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ひたすら上昇を続ける日経平均株価。止まらないコロナバブル。


今からでも株や投資信託を始めるべきなのでしょうか?

 

コロナバブル


一向に収束の兆しが見えないコロナ禍により、職を失ったり給料が減ったりして経済困窮で苦しむ人がたくさん出ています。数ヶ月前から、自殺者(特に若い女性)が前年同期比で大きく増えている点も深刻な社会問題となっています。


しかしその一方、「コロナバブル」と呼ばれている、言わば全く逆の現象も話題になっています。例えば、緊急事態宣言の発出により、時短営業の要請に応じた飲食店には1日あたり6万円の協力金が支払われるわけですが、対象地域の飲食店のうち7割程度はそもそも通常時でもそんなに大きな利益は出ていないそうで、結果的にコロナのおかげで大きな臨時収入を得たオーナーがたくさんいるようです。お店を閉め何もしないでいても月180万円もの大金が入ってくるわけで、笑いが止まらないであろうことは想像に難くありません。

 

そしてやはり何と言っても特別おかしなことになっているのは株式相場です。「鰻登り」という表現がありますが、この数ヶ月間の日経平均株価の上昇はまさにそれでした。日経平均連動型の投資信託(ETFなど)を購入し、いわゆる「インデックス投資」をされていた方なんかは相当な含み益が出ているのではないでしょうか。


「景気が悪いのになぜ?」と不思議に思われた方もいるとは思いますが、理由は簡単で、コロナ禍において各国の中央銀行、つまり日本では日銀が大規模な金融緩和を行ったからです。日銀はマーケットにジャブジャブ現金を投入したものの、やはりコロナ禍の影響で民間企業は設備投資に積極的にはなれませんでしたから、誰も彼もがとにかくひたすら株やETF(上場投資信託)を買いまくったのです。日銀自体もETFを買いまくり、現在では日銀が日本株全体の超大株主となっています。

 

何が問題なのか?


「株価の上昇はいいことでは?」なんて思われた方もいるとは思います。例えば、日本人の年金はETFの購入により運用されていますから、国難だろうが何だろうがとにかく日経平均だけは守らなければなりません。そういう意味では妥当なやり方だとは言えるでしょう。しかしながら、いかんせん恩恵にあずかれる人とそうでない人との差が激し過ぎるのです。要は現金の価値が相対的にものすごく下がってしまったわけで、これは貧富の差に直結します。


あとは、上昇相場でETFを買い続けたら平均取得単価はどんどん上がっていくわけで、日銀は今後どうするつもりなのだろうか?という心配もあります。現物しか持っていなくて平均取得単価がどんどん上がっていくというのは恐ろしいことです。一般の投資家と違って日銀は利確が(実質的に)できないわけですが、外資系投資銀行などは下落局面だと見れば怒涛の勢いで空売りを仕掛けることが可能です。そんなことになったら国内の富がごっそり外国人に持って行かれてしまうわけで、そういうリスクというのは一般の国民も認識しておくべきだと思います。何が言いたいかというと、日銀は株式相場に介入し過ぎだということです。

 

今からでも儲けられる?


お堅い話はこれくらいにして、2021年の相場がどうなるのかについて考えてみたいと思います。


当ブログは内容が内容なので、読者の皆さんの中には「つみたてNISA」や「iDeCo」等を利用したインデックス投資により、今回のコロナバブルの恩恵にあずかった方は多いかと思います。


ちなみに、私はというと、、、一切恩恵にはあずかれませんでした。個人的にはどうしても積み立て型のインデックス投資というものが好きにはなれず、そんなものに手を出すくらいなら個別銘柄で分散投資をすべき、という考えなので。あの手の投資は結局のところ、売る(解約する)タイミング次第で元本割れする可能性が十分あるにも関わらず基本的に利子(分配金)はつかないわけで、売るタイミングで日経平均が上がってくれないとそうそう利益なんて出ないわけです。なので個人的には、「元本割れのリスクのある定期預金みたいなもの」だと考えています。あとは、なんだかんだ言って結局はファンドですから信託報酬をずっと払い続けることになるわけで、胴元だけが確実に儲かるこの手の商品の存在をあまり良く思っていないというのもあります。


数年前から日本政府は国民にあの手この手でETFを買わせようとしてきたわけですが、そこにコロナ禍で日経平均爆上げですから、ちょっとシナリオ的には出来過ぎているなというのが素直な感想です。


昭和のバブル景気が終焉を迎えてから来月でちょうど30年。現在の日経平均株価と当時の最高値との差は約1万円。全く時代が異なるとはいえ、過去に到達している以上「あり得ない」とは言えません。アメリカの大統領がトランプ氏からバイデン氏に代わり、これからしばらくはご祝儀相場が続く可能性も高いです。本日ニュース記事になっていましたが、日銀も金融緩和の継続を決定しました。現在発令中の緊急事態宣言は2月7日で解除される可能性は低く、おそらくは2月末頃までは続くことになるでしょう。そうなれば、このままの「流れ」が続くことになると予想するのが自然です。直近の懸案事項は東京オリンピックの中止決定ですが、これはもう相場的には織り込み済みだと思います。下手したら中止が正式に決まることで株価は上昇する可能性すらあるでしょう。


なので、日経平均株価にはまだ上値余地がある気はします。


ただ、だからと言って、私だったら今から日経平均への投資を始めようとは思いません。上値余地はあるとは思いますが、下値余地の方がどう考えても大きいと思うので。


外出自粛要請に多くの人たちが従っていないことからわかるように、日本人の「コロナ慣れ」は確実に進んでいます。イスラエルで得られたデータを見る限り、どうやら日本で来月下旬から接種が始まる予定のファイザー/ビオンテック製のmRNAワクチンにはそれなりの効果が見込めるようです。海外旅行が可能になるのはだいぶ先だと思いますが、日本国内に限れば春以降コロナ禍は一気に沈静化する可能性が高いと私は考えています。もちろん引き続きマスクは外せませんし、制約のある生活が続くことにはなります。ただ、さすがに2年目ということで雰囲気はだいぶ変わるだろうなと。あくまで「コロナバブル」ですから、コロナ禍が落ち着き始めたら相場の熱も徐々に冷めていくのではないかと思うのです。


もっとも、理由なく大きく値を下げることもないでしょうから、ある程度のレンジ内で揉み合いが続く感じになりそうだなという気もします。


2021年における最大のリスクファクターはコロナ禍ではなく、衆議院議員選挙なのではないでしょうか。菅総理への国民の不満は日々膨れ上がっているわけで、仮にその不満が自民党に対する不満となって政権交代なんてことになった場合には、日経平均の大暴落は十分にあり得ると思います。旧民主党政権時代の日経平均は8,000円でした。そんなに昔のことではありません。歴史は何度でも繰り返します。


既に積み立てタイプのインデックス投資をされている方はもちろん継続すれば良いかと思いますが、各種証券会社のよくわからないなんちゃらアナリストたちが言っている「今からでも始めるべき」という意見には私は同調できません。積み立てタイプの長期投資なら大きな損失が出る可能性は低いとは思いますが、上の方で書いた通り旨味も同様に小さいわけで、投資のモチベーションが私にはイマイチ理解できません。そんなものに投資する資金があるのなら、配当や株主優待で利のある個別株へ少額投資をして値が下がったら買い増す、というのを繰り返した方がはるかに面白いし頭の体操にもなるかと思います。


個人的には、短期売買目的でそろそろANAやJALの株でも買おうかなと思っています。日本では、経済的余裕のある人は皆東京にいるわけですが、そういった人たちの娯楽の柱である「旅行」が現在は不可能です。しかしながら日本政府(というか菅さん及び二階さんですが)はGo Toトラベルキャンペーンを再開したくてうずうずしているわけで、3~4月以降は日本国内を飛行機が飛びまくることになるでしょう。コロナ慣れも進み、ワクチン接種も始まり、日本全体の雰囲気は一気に上向くはずです。日経平均株価はコロナバブルで上がっているだけですから、このことが日経平均にどう影響を与えるのかは私にはわかりません。ただ、その時にANAやJALの株価が一時的に上がることは間違いないでしょう。こういうわかりやすい局面で小金を稼ぐのが私のような庶民には一番向いている気がします。

 

終わりに


私はどこにでもいるごく普通のオジサンですが、学生時代から株やFX(外国為替証拠金取引)を趣味として続けてきて、リーマンショックも東日本大震災も、そして今回のコロナ禍も経験しました。


15年にも満たない期間でこれだけ多くのことが起きたのです。私はもう基本的に長期投資はするつもりはありません。よほど利回りの良い商品(銘柄)で15~20年で元本の回収ができそうなら前向きに考えますが、ほとんどのケースでは「手放さざるを得なくなった時」の状況次第で元本割れのリスクがあります。何て言うか、例えば10年単位で積み立てたり特定の銘柄をホールドし続けたとして、自分が高齢になり投資から手を引く時にもし状況が悪かったらめちゃくちゃ嫌だなって思うんですよね。


なので最近は、使えるお金の一部だけを使って、下がったら買う、もっと下がったら買い増す、上がったらさっさと売る、というのを心がけています。その結果、少しずつですがお金も貯まるようになりました。基本的には下がる度に買い増していれば負けませんからね。使えるお金のほんの一部から始めるのが本当に重要なのだとようやく理解できた気がするし、自分も年をとって落ち着いてきたからか、それを実際に実行できるようになりました。


大きく儲けてみたいな、、、なんて思いはありますけれどね。証券会社のなんちゃらアナリストたちがサラリーマンを決して辞めない理由を考えたら、まあお察しですよね。