とある飛行機好きの生活向上ブログ

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2021年中に海外旅行は可能になるのか?

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さすがにそろそろ海外旅行に再び行けるようになるのか、それとももう1年くらい待つ必要があるのか、冷静になって考えてみたいと思います。

 

日本のコロナ対策


まずは2020年の日本の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策の振り返りから始めましょう。


一言で言うなら、一貫して「コロナは風邪作戦」でした。緊急事態宣言は一時期出ていましたが(近々再発令されるようですが)、強制力のあるタイプのものではありませんでしたから、政治的パフォーマンスとしての意味合いが強かったと言えるのではないでしょうか。


「新型コロナは季節性」という科学者たちの見解通り、夏の間は新規感染者数の少ない状態が続きましたが、秋以降再び増加に転じ、真冬である現在もその傾向は続いています。


ということで、日本政府は中国のような「封じ込め政策」に関しては一切実行せず、「新型コロナとの共生」の道を選びました。

 

正解? 不正解?


コロナ事変が始まってから既に1年近く経ったわけで、我々は日本のコロナ対応が正しかったのか間違っていたのか、結論を出す必要があると私は考えているのですが、皆さんはどう思われますか?


客観的に見れば、どう考えても「間違っていた」ということになるかと思います。


結局のところ、「コロナは風邪作戦」は国民に広く受け入れられることはありませんでした。


皆がそれを受け入れてコロナ前と同じ生活を送っていればそれで全て解決する問題だったのに、猫も杓子も日々の新規感染者数の発表に一喜一憂し、学校や職場、近所で感染者が出れば大騒ぎ。感染者への差別や批判も相次ぎ、もう社会全体がしっちゃかめっちゃか。ある種の社会的パニック現象が今日まで続いています。


一方、海の向こうに目を向ければ、最初期の段階で封じ込め政策に打って出た中国では、最も感染者が増えるこの冬でも連日新規感染者数は多くても10人程度。人口を考慮すれば、封じ込めに完全に成功し、現在でもそれが維持できているということになります。現地ではもちろん会食も普通に楽しむことができますし、経済成長率もコロナ前の水準にほぼ戻っています。


私は当初は日本政府のやり方に大賛成でしたし、正直今でも新型コロナは新しい風邪であるという認識を持っています。しかし私以外の多くの日本人はそう思ってはいないわけで、それであれば1~2か月間集中的にロックダウンでも何でもやってさっさと封じ込めておけば良かった、、、という結論になるわけです。詳しくは以下の記事をチェックしてみてください。

 

taiwanlover.hatenablog.com


日本のコロナ対策は失敗に終わったというか、正確に言えば、「日本は何もしなかった」のだと思います。

 

海外旅行解禁の可能性


結論から言えば、2021年もまず海外旅行は無理でしょう。


世界には、日本のように入国後2週間の隔離が必要な国ばかりではないので、海外旅行自体は可能と言えば可能です。しかしながら、いわゆる「世間体」を考えたら当分の間海外になど行けるはずがないのです。そんな話をしようものなら、「無責任」、「自己中」、「コロナテロ」と断罪されるだけです。


現状を見れば、東京オリンピックの開催もまず無理だと思いますが、強引に開催される可能性は否定できません。そうなれば、どうしても「入国後の2週間隔離要請」は撤廃せざるを得ないわけで、それさえなくなれば海外旅行はだいぶ容易になります。しかしながら、やはり上述のような「倫理的にアウト」という状態は続くでしょうから、まともな思考の大人なら思い止まることになるでしょう。春以降、気温の上昇に伴って新規感染者数は自然と下がってくるでしょうが、秋以降は再び増加に転じることが確定的。とりあえず2021年も海外旅行は現実的ではないと思います。


もうコロナ事変発生から1年も経っているのに、SNS等を見ていると、「水際対策を強化しろ!」、「日本人も含めとにかく外国から人を入れるな!」なんて言っている人が未だに山ほどいるわけです。無理ですよ、こんな状況では。海外旅行なんて夢のまた夢です。


また、別の観点から言うと、日本がコロナ対策で失敗したせいで日本の国際的な地位が低下してしまったという現実もあります。

 

chinalover.hatenablog.com


その結果、例えば、中国人は今でも問題なく日本に入れるのに、日本人は中国には入れないという不平等な状態が生じています。


兎にも角にも、今からでもいいからコロナの封じ込め戦略に舵を切るなり、国民を洗脳して「コロナ差別」を駆逐するなりしない限り、我々が娯楽目的で短期間の海外旅行を気軽に楽しめる日々は決して戻っては来ないでしょう。

 

本音


とまあ、一応これは旅ブログなので以上のような感じで書いてみましたが、私が本当に遺憾に思っていることは別にあります。


ぶっちゃけ、皆さんのように「娯楽目的」で旅行を楽しむタイプの富裕層のことなんか本当はどうでもいいです。


私はだいぶ前にこんな記事を書きました。

 

taiwanlover.hatenablog.com


弱小ブロガーとは言え、一定程度の影響力はあったようで、なんと私の記事を見て応募された方2名の採用が内定したそうです。しかし今冬、中国政府は水際対策を強化し、就労ビザの発給を一時停止したのです。もちろんこの件に日本における感染拡大状況が影響しているのは言うまでもありません。その2名の方々は現在、ビザの発給待ちを余儀なくされているのです。想像してみてください。採用の内定をもらったはいいものの、いつから働き始め、いつから給料がもらえるかすらわからない状況というものを。


私は長年海外で暮らしてきましたから、在外邦人や外国人の友人知人も多いわけですが、他にも似たような状況で困っている人たちが何人もいます。また他にも、留学のための渡航待ちをしている人なんかも少なくない数います。


ワクチン接種に関しても、日本人の80%以上が「すぐには打ちたくない」と考えているわけで、それでもって劇的に状況が好転することはないでしょう。


既に専門家たちの意見も出揃っているわけですが、兎にも角にも感染拡大を引き起こす癌は「外食」です。Go To トラベルキャンペーンは悪くなかったのです。「イート」の方がダメだったのです。映画館やパチンコでなぜクラスターが発生しないか、それは「喋らないから」に他ならないのです。


1か月でもいいから、日本国民全員が外食を控えれば一体どれだけの効果があるか。


「それでは飲食店の経営が、、、」なんて言う人がいるわけですが、むしろ飲食店のためにも集中的な感染対策を実行すべきなのです。飲食店のオーナーたちの中にも、「やるなら徹底的にやって早くコロナ前に戻してほしい」と言っている人たちはたくさんいます。


このまま行けば、今年もコロナ禍は絶対に終わりません。


コロナ事変発生から1年。さすがにそろそろ正しい道筋が見えてくる頃なのではないでしょうか。それから目を背けずに、本腰を入れて動くべきだと私は思います。