アメリカン・エキスプレス(アメックス)のクレジットカードに付帯している海外旅行傷害保険を利用する機会がありましたので、重要な点を幾つかこちらで紹介しておこうと思います。
アメックスのデスクに電話
先日、台湾を訪れていた身内が不慮の事故に遭って怪我をしてしまいまして、病院に連れて行くことになりました。
条件的にアメックスのカードに自動付帯している海外旅行傷害保険が利用可能だと思われたので、とりあえずデスクに電話してみることに。病院で受け取っておくべき書類などについても確認しておきたいと思ったのです。
電話はすぐにデスクにつながり、事情を話して保険担当の部署につないでもらいました。まず、担当してくれた方の対応なのですが、非常に明快な説明をしてくださり、急いでいる中でのやり取りだったのでとても助かりました。私はアメックスの関係者でも何でもありませんが、アメックスの各種電話対応は本当に質が高いと思います。
電話にて、後日保険金の申請に必要な書類等について説明を聞いたので、以下重要な点をまとめておこうと思います。
保険金申請に関する重要事項
アメックスのデスクの方から説明をしていただき、以下のことがわかりました。
- アメックスのカードに付帯する旅行傷害保険は「損害保険ジャパン日本興亜株式会社」のもの。
- 保険金申請の手続きとしては、日本の住所に保険金申請に必要な書類を送ってもらい、それに記入し、領収書等を添付して送り返せばOK。
- 事故に遭った日から180日間、継続的な通院も含め保障される。
- 保険金の申請は事故に遭った日から3年以内に行う必要がある。そのため、基本的には完治した後で申請すればOK。
- 保険金申請の際に提出が必要な書類は、基本的には受診した際の「領収書」のみ。英語で書かれていようと中国語で書かれていようと問題ない。
- 申請する保険金の額が10万円を超える場合は「診断書」も必要になる。
- 通院のために利用した交通機関の運賃も保障の対象。申請の際には「領収書」が必要。
これらの話を聞いて、個人的には結構シンプルなんだなと思いました。特に、病院の領収書の言語なんかに関して私は心配していたのですが、病院でこちらからお願いして英語で書いてもらう必要などは特にないそうです。
覚えておくべき点としては、やはり「念のため病院で診断書も発行してもらうこと」と、「通院に使った交通機関の領収書の取得」ではないでしょうか。
診断書はやはりこちらからお願いしないと受け取れませんから、忘れずにその旨を伝える必要があります。「診断書」は英語では「medical certificate(メディカルサーティフィケイト)」と言うそうですが、私が医師にそれが欲しいとお願いしたところ、どうもうまく通じませんでした。そのため、紙に「診断書」と書いて見せたところ、すぐに理解してくれました。
次に交通機関の領収書ですが、これに関しては少し注意が必要かもしれません。病院に向かうのは怪我人や病人ですから、タクシーを使うことが多いかと思いますが、海外のタクシーでは、こちらが何も言わなければ領収書をくれないドライバーも非常に多いです。我々は台湾の台北で通院に何度かタクシーを利用しましたが、毎回対応は異なりました。領収書を発行する機械を積んでいるタクシーでは、日本のタクシーを利用した際と同じような領収書を受け取ることができました。ただ、そういった装備のないタクシーを利用した際には、その辺の文房具屋あたりで売っていそうなごく一般的なフォーマットの領収書を渡され、降車後に確認してみたところ、全ての項目が未記入の状態でした。私は過去に別の国でもこういった領収書を受け取ったことがありますから、やはり日本と比べると、海外ではこのあたりに関しては少し緩いのかもしれません。
ちなみに、これはご存知の方も多いかとは思いますが、海外で不慮の事故に遭い、適当な病院を知らない場合などは、アメックスのデスクでその旨伝えれば病院の案内なんかもしれもらえるそうです。
海外旅行傷害保険には絶対に加入すべき
常識と言えば常識なのですが、クレジットカードに付帯するものでもいいし、旅行会社経由での加入、空港のチェックインカウンター付近にある保険会社のカウンターでの加入でも何でも良いので、とにかく海外旅行の際には保険には絶対に加入すべきだと今回私は痛感しました。
例えば、台湾の場合、日本と比べて医療費は決して高めではないのですが、今回私たちが通った病院では、「保険証を持っている現地民が利用する普通の外来」と「外国人を主な対象とした特別外来」の二種類がありました。後者では、英語はもちろんのこと、日本語が堪能なスタッフも揃っていて、日本語しか話せない人でも安心して受診できる環境が整えられていました。ただやはり、特別なサービスということで当然診察料は高めに設定されています。しかしながら、海外旅行傷害保険に加入している者にとっては、基本的には全額保険金でカバーが可能ですから、全く問題はないということになるわけです。
ということで、「傷害治療費用」及び「疾病治療費用」に関して十分なレベルの保険金額が設定されている保険に入っておくことは重要だと思います。目安としては、それぞれ300万円くらいあると安心なのではないでしょうか。「アメリカで盲腸の手術を受けると200万円」なんて話は結構有名だったりしますしね。このくらいの金額であれば、クレジットカードに自動的に付帯していることも多いので、ご自身の持っているカードについて把握されていない方は、一度確認してみると良いかもしれません。
海外旅行中に怪我をしたり病気に罹ったりするなんて滅多に起こらないことですし、私の周囲にもそんな経験がある人は一人もいません。ですから私は、今回の経験を通して、「あ〜やっぱり万が一への備えって必要なんだな、、、」としみじみと感じました。